Episode2|東京大学を目指して

Episode2|東京大学を目指して

果実園なかむら

反農業がモチベーション

10代目の「精一杯勉強をして農業なんかやらない」という強い決心はその後も揺らぐことはなかった。それが何よりのモチベーションになっていたのだ。

昔からものづくりは好きだったので、中学卒業後は高専の電気電子工学科に進学した。

やりたいことが特になく、ただ漠然と日常を送っていたある時、台湾へ短期留学する機会が巡ってきた。海外へいった事がなかった10代目は迷う事なく、行くことを決意した。

台湾は文化・食事・言語すべてが非日常であり、とても楽しかった。それと同時に日本の良さを再確認する事ができた。留学によって、自分の視野が圧倒的に広くなることを知った10代目は大学へ進学して、もっといろんな世界を知りたいと感じるようになった。

世界を広げるために大学へ

そんな思いから大学を選んでいると、留学支援に力を入れている千葉大学の存在を知る。学校長推薦があったので、無事に千葉大学へ進学をすることになったのだった。

大学では念願だった留学を経験することもでき、とても充実した毎日を送っていたのだが、大学3年生の時に自分の人生を帰る出来事が起こった。

とある日アルバイト帰りで、暗い夜道を歩いていると父から電話が来た。父から電話が来ることは滅多になかったので、嫌な予感がした。

電話に出ると「母に初期がんが見つかった」ことを知らされ、パニックで頭が真っ白になった。泣きながら家についたことは今でも忘れてない。

長期休暇が来たタイミングで、地元に帰省し、母が入院していた病院へ向かった。幸いなことに初期段階での発見だったため、手術をすれば問題がない状況であった。母は無事手術が終わり、退院することができた。

母のために東京大学へ

このまま就職をするか大学院へ進学をするかを迷っていた10代目は、上記の出来事をきっかけに「今まで自分が学んできたことで、癌を治すことはできないか?」を思い、そのような研究をしている場所をインターネットで調べた。

すると、自分が探していた研究をしている教授が東京大学にいることを知った。私はすぐに教授へアポイントメントを取って、直接話を聞きに行った。

その後、迷う余地もなく東京大学を目指すことを決め、猛勉強の末、東京大学へ進学した。

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